おいしい海苔ができるまで

いよいよ有明海の「海苔の種付け」シーズンとなりました!

皆さん、海苔の種付けってご存知ですか?
海苔は牡蠣殻に付着した胞子を網に仕込み、それを海に広げ育てる事でおいしい海苔へと成長します。この海苔の胞子が付着した牡蠣殻の網を海に広げる作業を種付けと言い、海苔の養殖では大切な時期となります。

こうして大切に育てられた海苔は、11月〜3月にかけて3期作で摘まれていきます。
住吉海苔本舗の商品は、この一番海苔を贅沢に使用した、自信を持っておすすめできる海苔ばかり!
一度食べたら病みつきになるほどのおいしさは、是非一度ご賞味ください!


1.タネ作り【3~8月】

海苔のタネは、「殻胞子」と呼ばれる目に見えないくらいの小さな粒。この海苔のタネを採るために、春先に海苔から放出される「果胞子」をカキ殻に植え付け、培養することから海苔づくりは始まります。

2.支柱立て【9月】

有明海では9月から海苔養殖の準備を始めます。養殖方式には沿岸部で行う支柱式と、沖合で行う浮流式のふたつがあります。種付けは支柱式で行い、養殖は支柱式と浮流式のふたつで行います。
海苔養殖漁場の区画は、毎年抽選で決まります。

3.タネ入れ【10月】

水温が25℃以下になる頃の大潮のタイミングで、果胞子を植え付けたカキ殻を入れた「ラッカサン」と呼ばれる小さなビニール袋を海苔を育てる海苔網につけ、養殖を始めます。

4.種付けの確認【10月】

殻胞子がちゃんと付着しているか、網の一部を切り取って顕微鏡で覗いて確認します。付着が確認できたら、ラッカサンを外し、養殖を続けます。

【ワンポイント】

カキの殻から胞子が出るのは日の出から4、5時間だけです。

5.干出【10月】

海苔網の高さを調節し、太陽と風にあてて網ごと海苔を干すことを「干出(かんしゅつ)」と呼びます。乾燥に強い海苔以外の海藻を除去するだけでなく、太陽の光を浴びさせておいしい海苔を育てます。

6.「秋芽」を残す【11月】

海苔芽が4~5cmまで育ったら、そのまま養殖を行う網(秋芽網)と二期作、三期作を行うために冷凍保存する網(冷凍網)に分けます。海から引き揚げて乾燥させた海苔芽はマイナス20~25℃の冷凍庫の中でも生きており、海に戻せば再び成長します。冷凍網を使った二期作、三期作は、天候に生育が左右されやすい海苔の安定供給に役立っています。

7.収穫【12~翌年3月】

いよいよ海苔の「初摘み」です。光合成を始める前の夜明けに収穫します。小さな船に乗せたカッターで海苔を摘み取り、摘み取った原藻は加工場のタンクに運びます。

【ワンポイント】

海苔は3期作で収穫します、また収穫の際根本を残し数回収穫します。
一期作は秋芽(1番海苔)で柔らかく、風味を楽しめます。
1週間後2番海苔、その後3番4番と海苔の収穫を行います。

収穫の度に少し硬くなっていきます。網を張ってるだけで潮の流れなどが変わってくるので12月に一度網をあげて3日ほど海を元の状態に戻します。
その後冷凍させていた網を海に張り二期作として1番、2番、3番、4番海苔を収穫します。秋芽より味が濃くなります。その後三期作で3月末まで続きます。三期作は網の枚数も少なく2番海苔までしか収穫しないことがほとんどです。

市場に出回ってる海苔は3番以降がほとんどですが、住吉海苔本舗の海苔は、秋芽の1番海苔冷凍の1番海苔を使用していますので、おいしさと品質にこだわっています。

8.加工

加工場では異物除去機を使い、小さな異物や砂などを取り除き、きれいに洗浄して、細かく切り刻みます。その後、海苔製造機械にかけて一定数に結束され、箱詰めされたあとに検査場に集荷されます。

9.出荷

検査場では、検査員が海苔の形状や色、つやなどによって等級付けを行います。等級付けには熟練の目利きが必要で、細かく等級分けされたあと各地に出荷されます。